フランスの世界遺産「モン・サン=ミシェル」。サン・マロ湾上に浮かぶ小島がまるごとお城のような修道院になっています。パリから4時間くらいバスに乗って行くと(仏新幹線TGVでも可)、入り口で降りてそこからシャトル・バスか徒歩での入島となります。その前に、以下の「サンミシェル・ホテル」のレストランで食事をしました。
ここはまさにモン・サンミッシェルの玄関口であり、レストランの窓からも以下のように見えて気分が盛り上がります。
食べたのは、モン・サンミッシェル名物のオムレツ。昔修道院で簡単な料理としてふるまわれていたものが、今やここの名物料理になっています。
このホテルの横にシャトル・バス乗り場があるので、そこからバスに乗って島に。バスから降りると、以下のようにモン・サンミシェルを間近で見ることができます。14世紀のイギリスとフランスの百年戦争の際に築かれた城壁が良く見えます。
するとすぐのとこにあるのが以下のレストラン「ラ・メールプラール」(プラールおばさん)。先ほどのオムレツと、オムレツの左上に付いていたラ・メールプラールのクッキーが有名です。ここでも食べられますが、特にクッキーは、おみやげ必需品ですね!(日本では、東京国際フォーラムの中にレストランがあります)
島の中に入ると、島の周囲に沿って以下のような細い参道「グランド・リュ」があるので、これをしばらく歩きます。人が多いとかなり歩きづらいですが、いろいろ面白い店があるので時間があれば寄りたいところです。
しばらく歩くと最後に以下のような急な階段になります。この上の右手が入り口。そこから修道院内に入ります。(お手洗いはここで行っておきましょう)
入って上がるとすぐにテラスに。以下のように島の入り口と本土の方が見渡せる絶景です。このあたりはモン・サンミシェル以外にほとんど建物が無いことが分かります。日本ならすぐにいろんな店やらビルが建ちそうですが、こういった景観を守る事にかけてはフランスは本当にすばらしいと思います。このあたりの砂も、以前のようにモン・サンミシェルが大潮の時には完全に周りを海に囲まれるように大工事したそうです。
上を見上げると、以下のような黄金の像が塔の先端に見えます。
この黄金の像が「尖塔の上の聖ミカエル」の4.2mの像で、1897年に設置されました。なんと、避雷針の役割もしているそうです。聖ミカエルとは読み方を変えるとサン=ミシェルなので、まさにサン=ミシェルの像ということになります。
モン・サンミシェルは、司教オベールが、大天使ミカエルのお告げにより聖堂建てたのが708年ですが、そこからの変遷を確認できる模型が設置されていました。左のように12世紀くらいまでは小島の上の小さな聖堂という佇まいでしたが、右のように20世紀には要塞のようになっています。
次に「西のテラス」に出ます。こちらは海側で本当に素晴らしい景色が見渡せます。
ここで足元を良く見ると、石畳に数字のような字が彫り込まれています。これはこのテラスを作った時の大工さんのメモ書きだそうです。
さて、このあたりからいよいよ修道院に入ります。まずは島の頂上にある、以下の修道院付属教会。歴史を感じる教会ですが、最初ロマネスク様式で建築されましたが、百年戦争後、ゴシック・スタイルで再建されています。以下の左手にある黒い像が「サンミシェル像」です。
そこを出ると以下の「回廊」。修道士の方々の礼拝と瞑想の場です。この時は、以下中央の銀の玉のような近代美術とのコラボ展示が見られ、面白かったです。
ここはきれいに細い柱が並んでいますが、以下の右のような建築初期の柱が10本だけ残っています。探してみましょう!
次は食堂です。広々とした空間で、全体の重さを軽くするために木が多用されています。
階段を降りると、司教オベールがこの礼拝堂を作った時のお告げの物語が描かれた以下の彫刻があります。
次は「貴賓室」。来賓者のために使われていた、ゴシック様式の部屋で、天井のアーチが美しいです。
そこを出ると以下のかわいい像があります。
次は「巨大柱の間」。上の教会を支えるために巨大な柱が並んでいます。こちらのゴシック様式の天井は力強く感じます。
次は「サンマルタン礼拝堂」。モン・サンミッシェルの中でも最も古い部屋で、ロマネスク様式の礼拝堂です。
次は「修道士墓地」で、昔は納骨堂でした。そこに以下のような巨大車輪があります。これは、ここがフランス革命後に牢獄として使われていた時代に、囚人を車輪の中に入れ、ねずみのように走らせて回転させて食料などを引き上げていたものです。小窓の外も見てみると、引き上げるための鎖も見えます。
最後は「騎士の間」です。修道士が写本や細密画(写本の挿絵)を作るなどの作業をする広い部屋です。
そこを出ると以下の売店ですが、ここは以前は「救貧所」として貧しい巡礼者に食料を配っていた場所です。
モン・サンミシェルは、少し離れた草原の中から見ると、以下のように見えます。こうやってみると要塞島のように見えますが、中を見学してみると、様々な歴史を経て作られた歴史あるカトリックの修道院であることがよく分かりました。
ちなみに私はこのモン・サンミシェルには、JTBのオプショナル・ツアーで訪れました。JTBのオプショナル・ツアーでは往路の途中で「オンフルール」というところに立ち寄ってくれます。こちらは以下のような美しい港町でした。
小さい市場があったり、以下のような町の教会があったりで、フランスの小さい町を体験できるので、これはこれで良かったです。
以下は教会の中。フランスって、何でも絵になりますね!
モン・サンミシェルは「西洋の驚異」とも呼ばれるように、他では決して体験できない特別な場所ですので、フランスを訪れた際には是非こちらにも立ち寄ってみてください。